日本スペースガード協会
磯部 秀三(国立天文台)
1996年10月20日に本協会が発足して1年あまりが経った。当初200人足らずであった会員数が400人を越える程に成長してきた。その間、3カ月に1回会報“あすてろいど”が発行され、多くの方が楽しんでいただけたのではないかと思っている。又、3−4カ月に1回の研究会には研究者でない会員の方々も参加し、質問されたのは有益だった。夏には、スペースウォッチ望遠鏡のトム=ゲーレル氏,国際スペースガード財団会長のアンドレア=カルーシ氏を招いて催された、大阪,名古屋,東京と3日間の連続公開講演会には、約800人の人が参加された。30分以上の質問の時間には活発な質疑応答がなされた。そのためか、講演会後には50人を越える方が会員になって下さった。
協会の1つの目的である、問題を多くの方々に知ってもらう事には1997年度は成功したと思う。一方、研究面、特に検出用望遠鏡の建設に向けての努力が重ねられており、実現に向けて今一息の所である。会員の方々の力強い後押しがあれば、実現に大いに近付くであろう。次号では、より具体的な望遠鏡案を出せればと思っている。
本協会も1月1日から第2年次を迎える。 秋に行われた会員へのアンケート調査では、かなりポジティブなお答えをいただいている。他国と共に、又他国のリーダーとなって小惑星の地球衝突・NEO問題に対して貢献したいものである。国連の大気圏外平和利用委員会のハンス=ハウボルト氏もNEO問題には協力的である。それらの助けを借りつつ、日本に於ける本協会の活動を一層盛り上げたいと思う。ぜひ、会員諸氏のお力をいただきたい。協会の会員数が多いことも1つの大きな力となるので、会員の更新をしていただくとともに、お知り合いの方々に会員になっていただくよう働きかけていただきたい。(入会申込書は事務局まで請求して下さい)
協会では第1回総会を下記のように開催する。会員諸氏が多数参加され、協会の活動・運営方針に貴重な御意見をいただければ幸いである。 なお、総会の前に一般向けの公開講演会を下記の通り開催する。会員でない方にもお声をかけていただければ幸いである。
記
日時 1998年2月22日(日) 午後1時−5時
場所 多摩六都科学館 (Tel 0424-69-6100, Fax 0424-69-4152)
〒188 東京都田無市芝久保町5−10−64
(西武新宿線田無駅より徒歩25分,花小金井駅より徒歩20分
,田無タワー隣、なお、科学館の詳しい道順は「お知らせ」にあります。)
公開講演会
挨拶 会長 磯部 秀三 1時00分−1時10分
講演 吉川 真(通信総合研究所) 1時10分−1時50分
太陽系の微小天体
休憩
講演 David J. Asher(通信総合研究所) 2時10分−2時40分
人類史に見る天体衝突
質疑応答 2時40分−3時10分
休憩
総 会 3時30分−4時40分
なお、多摩六都科学館では12月、1月,2月には、“小惑星をみはれ!─地球をおそう危険な星─”のプラネタリウムの上映中です。